バターワースフィルター
数学的に可能な限り平坦な通過帯域を実現するフィルター族で、その代償として遮断域への移行はなだらかになる。
英国の物理学者スティーブン・バターワースは1930年に「On the Theory of Filter Amplifiers」を発表し、フィルターの極を半円上に等間隔で並べると、通過帯域に一切のリップルが生じない応答が得られることを示した。カットオフ周波数での減衰量は常に3dBで、次数が1つ増えるごとに傾斜は6dB/オクターブずつ急になる。通す信号に色付けをしたくない場合の標準的な選択肢となった。
代替案はそれぞれ別の方向でトレードオフをしている。チェビシェフは通過帯域のリップルを許す代わりに傾斜が急で、ベッセルは急峻さを諦めて群遅延を平坦にする。同じバターワースを2段直列にしたものがリンクウィッツ・ライリーで、スピーカーのクロスオーバーにおける定番である。ソフトウェアでは通常、バイクアッドの縦続接続として実装される。