トーンマッピング
極めて広い範囲を持つ光の値を、ディスプレイが表示できる狭い範囲に押し込む処理で、ハイライトがのっぺりした白に飛ぶのを防ぐ。
HDRレンダラーは光を物理単位で計算するため、太陽が日陰の何千倍も明るいということが起こる。ディスプレイにはそれよりはるかに狭い範囲しか表示できないので、明部と暗部の両方のディテールを保つ曲線でレンジを圧縮する。2002年にラインハルトらが単純な演算子を示し、その後、『Uncharted 2』のハブルのようなフィルミック曲線や、業界標準のACESが登場した。
この処理はパイプラインの最後、すべての光を合算した後で、ディスプレイ向けに符号化するガンマ補正の前に置かれる。曲線を差し替えると画像全体の雰囲気が変わるので、演算子選びは技術であると同時に芸術でもある。暗所から屋外へ出たときに目が慣れる様子は「明順応」で再現され、露出を滑らかに動かす。