スムーズスクロール
タイル単位で飛び飛びに動かすのではなく1ピクセルずつ動かし、世界を均等に滑らせるスクロール。
文字セル型のディスプレイは、素直にやればタイル1枚分ずつスクロールするので、動きがぎこちない。スムーズスクロールには、タイル1枚の端数にあたる細かいオフセットと、画面のすぐ外側に余分に1行または1列分のタイルを描いておく処理が必要になる。粗いオフセットが追いつくと、そのタイルが滑り込んでくる。ファインスクロール用のレジスタがあるハードウェアなら、ほぼ自動でできる。なければ、プログラマーが手作業で組み上げる。
ハードウェアスクロールがない環境では、この技はソフトウェアで編み出す必要があった。John Carmackは1990年、PC上で『Commander Keen』のために適応型タイル更新を考案し、フレーム間で実際に変わった部分だけを再描画して解決した。今日ではスムーズスクロールは当たり前だが、その裏には、毎フレームの全画面再描画を避けるための数十年分の工夫がある。奥行きを重ねる視差スクロールと比較されたい。