ハードウェアスクロール
画面全体をソフトウェアで描き直さず、グラフィックスチップのスクロールレジスタを書き換えるだけで背景を動かす方式。
PPUやVDPなどのグラフィックスチップは、レジスタに保持したオフセットを起点にタイルマップを読み出す。レジスタの値を1増やせば背景全体が1ドット動き、CPUは1ドットも触らずに済む。新しいタイルは、ちょうど見え始めた端(通常は表示領域のすぐ外側)に流し込まれる。さらにラスター割り込みで画面を帯状に区切り、帯ごとに異なる速度でスクロールさせれば、奥行きを感じさせることもできる。
NES、メガドライブ、C64、Amigaといった8ビット・16ビット機で滑らかな横スクロールが可能になったのは、この技法のおかげである。逆にCGAの初期IBM PCのように備えていない機種は、ゲーム世界をなめらかにスクロールさせることがほぼ不可能で、アクションゲームが長く家庭用ゲーム機の領分にとどまる一因となった。レジスタが本来めざしたものについてはスムーズスクロールを参照。