スプライト
背景を壊さずに画面上を動く小さな画像。メモリが足りない1980年代に、アニメーションを実現するために生まれた解決策。
初期のホームコンピューターやアーケード機は、画面全体を毎秒60回描き直すことができなかった。メモリ帯域も処理能力も足りなかったのだ。その回避策がハードウェアスプライトである。ビデオチップが、それぞれ座標を持つ少数の小さなビットマップを保持し、ビームが走査線を描く間に背景の上へ合成した。Commodore 64には8枚あり、ハードウェアによる衝突判定も備えていた。当時のゲームに共通する制約の多くは、これで説明がつく。
GPUが主役になると、スプライトは純粋にソフトウェア上の概念になった。透明度つきの四角形ポリゴンに貼るテクスチャである。現代の2Dエンジンは多数のスプライトを1枚のスプライトアトラスにまとめ、1回のバッチで描画する。今日コストになるのはピクセル数ではなく、グラフィックスカードへの呼び出し回数だからだ。