ランニングステータス
MIDIの圧縮の工夫。直前のメッセージと同じならステータスバイトを省き、受信側にそのまま有効だと見なさせる。
1983年に登場したMIDI 1.0の通信速度は31,250ボーである。ノートオンはステータス、ノート番号、ベロシティの3バイトで、送信に1ミリ秒弱かかる。したがって10音の和音は10ミリ秒にわたって散らばり、これは耳で分かる。ランニングステータスは、ステータスが変わらない限り送信側がステータスバイトを省略できるようにして、和音の送信量を3分の1ほど削る。
多くのキーボードがノートオフをベロシティ0のノートオンとして送るのは、そのためだ。こうすると音符の流れ全体が1つのステータスを共有できる。MIDIクロックのF8のようなリアルタイムメッセージは間に割り込んでも状態が壊れないが、SysExなどのシステムメッセージは状態を解除する。この2つの規則のどちらかを忘れたパーサーは、昔から音が止まらなくなる不具合の定番の原因だ。