詳細度レベル(LOD)
カメラから遠いほどオブジェクトのジオメトリを簡略版に差し替え、誰にも見えない細部に描画の手間をかけないようにする技法。
この考え方は1976年にジェームズ・クラークが定式化した。各モデルについて複数のバージョンを用意し、近くでは最高解像度、遠くでは粗いメッシュを、距離や画面上のサイズで選ぶ。効果は大きい。遠くの物体はわずかなピクセルしか覆わないのに、フルで描けば同じコストがかかるからだ。最後の段階は、インポスターや平面のスプライトになることが多い。
離散LODは事前に作ったメッシュを切り替えるため、切り替わる瞬間に目に見える「ポップ」が出る。連続LODは滑らかに変形するがコストが高い。この技法はフラスタムカリングやオクルージョンカリングと組で使われる。カリングは見えないものを捨て、LODは見えるものを簡略化する。Unreal Engine 5のNanite(2021年)はジオメトリを仮想化し、三角形クラスタごとに詳細度を選ぶことで、手作業のLOD段階をほぼ不要にした。