Karplus–Strong
短いノイズのバーストを、帰還路に単純なローパスフィルターを挟んだディレイラインで循環させ、弦を弾いたような音を作る合成アルゴリズム。
1983年に、ケヴィン・カープラスとアレクサンダー・ストロングがComputer Music Journalで発表した。ディレイラインを乱数で満たし、以後は新しいサンプルごとに隣り合う2つの値の平均をフィードバックする。平均を取る操作はローパスフィルターなので、本物の弦と同じく高音ほど早く減衰する。音程はラインの長さで決まり、44.1kHzなら約100サンプルで440Hzになる。
必要な計算はサンプルごとに数回の加算だけで、他にほとんど何もできないハードウェアでも動かせた。ディレイ長が整数だと高音域で音程がずれるが、この問題は同じ年にデヴィッド・ジャフィとジュリアス・O・スミスがオールパスフィルターで解決した。このアルゴリズムは物理モデリングへの入口となり、今もオーディオプログラミングの古典的な最初の課題である。