コムフィルター
信号を自分自身の遅延コピーと混ぜたときに生じる、周波数特性上の等間隔のノッチ。櫛の歯のように並ぶのでこの名がある。
1msの遅延なら、コピーは500Hz、1,500Hz、2,500Hz…で逆位相になり、その周波数が打ち消し合う。これは偶然にもよく起こる。1つの音源に対して距離の違う2本のマイク、机からの反射、遅延補正されていないプラグインなどだ。結果は中空で薄っぺらな音になり、ノッチが多すぎて狭すぎるためEQでは直せない。
意図して使えば部品になる。フランジャーは遅延時間を揺らすコムフィルターだ。マンフレート・シュローダーが1962年に考案したリバーブは並列のフィードバック・コムフィルターで残響を作り、1983年のカープラス・ストロング法は同じ仕掛けでノイズの一撃を弾いた弦の音に変える。