アダマールゲート
量子ビットを確定した値から均等な重ね合わせへ移すゲート。ほぼすべての量子アルゴリズムの最初の一手である。
0の状態の量子ビットに作用させると、測定で0と1が50%ずつの確率で出る状態になる。二回かければ元に戻る。つまり自分自身が逆操作であり、まさにそこが要点だ。重ね合わせは乱雑さではなく、逆向きにも計算できるものだからである。
n個の量子ビットそれぞれにアダマールゲートをかけると、レジスタは2ⁿ通りすべてのビット列の重ね合わせになる。魔法のように聞こえるが、そうではない。全部を読み出すことはできないからだ。量子アルゴリズムの技巧は、測定の前に干渉で不要な選択肢同士を打ち消し合わせる点にある。