ローランド TB-303
詳細情報
- メーカー
- Roland
- 年
- 1981年
- 種類
- シーケンサー内蔵ベースシンセ
ソロで弾くギタリストのためにベーシストの代役を務めるはずだった機械。その役目は完全に失敗し、代わりにアシッドハウスを生み出した。
ローランドは1981年、ひとりで弾くギタリストの練習相手として、TB-303 Bass Lineを発売した。オシレーターは1基、レゾナンス付きのローパスフィルター、そしてプログラムしにくいことで悪名高い内蔵シーケンサーを備えていた。ベースの音には聞こえず、誰も買わず、数年で生産は終了した。中古品は中古店で小銭同然の値で転がることになる。
それを見つけたのがシカゴのプロデューサーたちだった。1987年のPhutureの「Acid Tracks」はフィルターを大きく動かし、レゾナンスを限界まで上げて音を絞り出した。シーケンサーのアクセントとスライドが生む、あのうねるような音は、独立したジャンルになった。設計者の菊本忠男は、ドラムマシンTR-909の設計も手がけている。今ではハードウェアにもソフトウェアにも無数のクローンがあり、オリジナルは発売時の何倍もの値で取引される。