スキュタレー
スパルタの棒と革紐。記録に残る最古の転置式暗号かもしれず、鍵は棒の太さで測られる。
送り手は革紐を棒にらせん状に巻き付け、その上に長さ方向にメッセージを書いた。ほどいた紐には文字がでたらめに並ぶだけで、同じ太さの棒に巻いて初めて文章が揃う。文字は置き換えられず、動かされるだけなので、スキュタレーは換字式ではなく転置式暗号にあたる。
プルタルコスが『リュサンドロス伝』で記しているが、秘匿のために使われたかどうかを疑う歴史家は多く、むしろ公文書の真正性を確かめる手段だった可能性もある。暗号としては弱い。太さの違う棒を試すか、単に列数を数えれば、いずれ単語が現れる。