サンプルループ
サンプル内に2つの目印を置き、鍵を押している間その中間部分を繰り返し再生させる技法。
録音したフルートの音は数秒で終わるが、奏者は鍵を1分間押し続けるかもしれない。サンプラーはアタック部分を1回再生し、鍵が押されている間はループの始点と終点の間を往復し、離されたら残りをリリースとして再生することで対処する。メモリがキロバイト単位で数えられていた時代には、ループなしではピアノを丸ごと収めることすらできなかった。
難所は継ぎ目である。ループポイントがサイクルの途中にあると、ループのたびにクリックノイズが出る。そこでエンジニアは、傾きが一致するゼロクロスを探すか、終端を始端にクロスフェードで混ぜる。区間を行き来するピンポンループは継ぎ目を隠せるが、妙に変化のない音になる。ループポイントはファイル形式の側に持たせ、たとえばWAVファイルではsmplチャンクに格納される。