量子誤り訂正
量子情報を、中身を見ずにノイズから守る技術。量子コンピュータが実用になるための前提条件である。
古典的な誤り訂正は、コピーして多数決を取る。量子ではこれが通用しない。複製不可能定理がコピーを禁じ、量子ビットを測定すれば重ね合わせが壊れるからだ。解決策は、論理状態を多数の物理量子ビットに分散させ、シンドローム、つまり誤りが起きたかどうかとその位置だけを教え、どの状態が保存されているかは教えない量だけを測定することである。
誤りは離散的でなく連続的なので絶望的に見えるが、測定によってあらゆる誤りがビット反転か位相反転のどちらかに確定し、どちらも訂正できる。しきい値定理によれば、ゲートあたりの誤り率が一定の限界を下回れば、任意に長い計算を信頼できるものにできる。その限界は実験室ではすでに達成された。残る仕事は、それを大規模に実現することだ。