非クローニング定理
未知の量子状態は複製できない。1982年に証明され、その帰結は量子分野全体に及んでいる。
ウーターズとズーレクは、任意の状態から2つのコピーを作る操作が存在しないことを示した。証明は短く、量子操作の線形性からそのまま導かれる。技術的な限界ではなく、理論が許す範囲そのものの話だ。
これは問題と好機の両方を生む。古典的な誤り訂正はデータを3つに複製して多数決を取るが、ここでは不可能なので、量子誤り訂正はゼロから発明する必要があった。一方で、盗聴者がコピーを取って原本を気づかれずに通すことができないという事実が、量子鍵配送の安全性の根拠になっている。