QSPI(Quad SPI)
データ線を1本ではなく4本の双方向線にしたSPIの派生規格。主にマイコンに外付けNORフラッシュを接続するために使われる。
通常のSPIは、クロックごとに各方向へ1ビットずつ転送する。QSPIはピンの役割を変え、MOSI、MISO、そして本来は余っている2本をIO0〜IO3として、1サイクルに4ビットを同時に、ただし一方向ずつ運ぶ。モードは1-1-4、1-4-4、4-4-4のように書き、コマンド、アドレス、データそれぞれに使う線の本数を表す。クロックの両エッジでサンプリングするDDRなら、速度はさらに倍になる。
本当の狙いはメモリマップドモードにある。マイコン内蔵のコントローラがアドレス空間への通常の読み出しをQSPIトランザクションに変換するので、外付けフラッシュから直接コードを実行できる。Raspberry Pi PicoやほとんどのESP32モジュールがこの方式である。ただしキャッシュミスのたびに数十サイクルかかり、帯域への渇望からOctal SPIやHyperBusがすでに生まれている。