ペイメントファシリテーター(PayFac)
アクワイアラとの契約を一本だけ持ち、その配下に数千の小規模加盟店を登録させることで、加盟店に審査の手間を省かせる事業者。
かつては加盟店ごとに独自のアクワイアリング契約が必要で、信用調査や書類、数週間の待ち時間がついて回った。ファシリテーターは形式上「マスター加盟店」として、サブ加盟店に代わって決済を受け付け、代金を転送する。VisaとMastercardはこの役割を2010年代初めに制度化したが、その頃にはSquareやPayPal、Stripeがすでにこのモデルを大規模に運用していた。
この利便性の代償を払うのはファシリテーター側だ。サブ加盟店のチャージバックや不正についてアクワイアラに責任を負い、受け入れる加盟店ごとに自前で顧客確認(KYC)も行わなければならない。五分で開設できた口座が、異常に大きな注文が入った日に五秒で凍結される例は、多くの小規模事業者が経験している。