パテントプール
複数の特許権者が特許を一つの籠にまとめ、その技術を使いたい人に単一のライセンスとして販売する仕組み。
発想はコンピュータより古い。1856年、シンガーを含むアメリカのミシンメーカー4社が「ソーイングマシン・コンビネーション」を結成し、互いに訴え合うのをやめてロイヤリティを分け合うことにした。ソフトウェアの時代にはMPEG-2のために1996年に設立されたMPEG LAが雛形となった。管理者が標準に不可欠な特許を集め、1台あたりの価格を決め、計算式で収益を分配する。2023年にMPEG LAはVia Licensingと合併してVia LAとなった。
うまく機能すれば、メーカーはH.264に必要なものを一か所で買えるので、特許の藪を抜けられる。うまくいかない場合は、同じ標準の周りに対立するプールが複数でき、どこにも加わらない者も出てくる。H.265で起きたのがまさにそれで、業界の答えはプールではなく、特許の不行使を誓約したロイヤリティフリーのコーデックだった。