ナイキスト周波数
サンプルレートの半分。デジタル信号が別のものに化けずに運べる最高周波数。
ベル研究所のハリー・ナイキストは1928年に、振動を記述するには1周期あたり2点あれば足りることを示した。これをクロード・シャノンが1949年に標本化定理としてまとめた。44.1kHzなら上限は22.05kHzで、若い人の可聴域をわずかに超える位置にある。偶然ではなく、この数字が選ばれた理由そのものだ。
上限を超えた成分は消えるのではなく、折り返して低い周波数に偽の音として現れる。これがエイリアシングだ。すべてのADCの前段にローパスフィルタが置かれるのも、シンセや歪み系プラグインが内部でオーバーサンプリングするのも、このためである。ナイキストを超える倍音を生む歪みをそのまま処理すると、壊れたラジオのような音になる。