ビットが1つ増えるごとに、ダイナミックレンジはおよそ6dB広がる。CDの16ビットで約96dB、24ビットなら理論上144dBだが、これを実現できるアナログ回路は地球上に存在せず、実際にはマイクプリアンプの限界で120dB前後に収まる。24ビットの意義は録音時の余裕(ヘッドルーム)にあり、ヘッドフォンで違いが聞き取れるという話ではない。
DAWの内部演算は通常32ビット浮動小数点で行われる。この形式では、プログラムを出るまでに戻しておけば、0dBFSをはるかに超えてもクリップしない。リリース用に16ビットへ落とす際にはディザを加え、丸め誤差を耳障りな歪みではなく滑らかなノイズに変える。