LBX (Low Bandwidth X)
プロトコルを圧縮してモデム越しのリモートウィンドウを実用的にするはずだった1996年のX拡張。だが解いていたのは間違った問題だった。
LBXはX11R6.3に同梱された。クライアントの近くに置いたlbxproxyプロキシが、トラフィックを圧縮し一部をキャッシュしてサーバーに送るので、繰り返し現れるアトム、フォントデータ、プロパティが何度も回線を通らずに済む。理屈の上ではバイト数は大きく減った。
実際にはほとんど速くならなかった。ボトルネックは帯域ではなくレイテンシだったのだ。Xlibはほぼ毎ステップでサーバーの応答を待つため、モデム越しの往復はパケットをどれだけ詰めても同じ時間がかかる。Keith PackardとJim Gettysが2003年にまさにそれを測定し、LBXは数年後にX.Orgから外された。のちにNoMachineのNXは、往復そのものを減らすことで成功した。