フリクションレスフロー
3-D Secureのうち、カード発行会社がリスクデータだけで承認し、利用者には認証が行われたことすら気づかせない経路。
EMV 3DSでは、加盟店はカード番号よりはるかに多くの情報をAReqに載せて送る。画面サイズ、ブラウザの言語、タイムゾーン、配送先住所、加盟店でのアカウント経過期間など、その数は100項目前後に及ぶ。発行会社のアクセスコントロールサーバーがこれらを総合的に評価し、AResで応答する。ステータスがYなら購入は認証済みとなり、そこで処理は終わる。ポップアップも、ワンタイムコードも、銀行アプリも出てこない。
これこそがバージョン2の狙いだった。初代の3-D Secureはすべての購入の前にパスワード入力欄を置いたため、離脱率が高く、不正被害を甘受したほうがましだと考える加盟店も少なくなかった。フリクションレスで承認されてもライアビリティシフトは成立するので、加盟店は売上を落とさずに保護を得られる。どれだけをフリクションレスにするかは発行会社の判断であり、そのため加盟店のデータ品質が突如として収益の問題になった。