EMS VCS3
詳細情報
- 開発者
- EMS(デヴィッド・コッカレル、ピーター・ジノヴィエフ、トリスタム・ケアリー)
- 発表
- 1969年
- 種類
- アナログシンセサイザー
パッチケーブルの代わりに、格子状の盤にピンを差して配線する1969年の小型英国製シンセサイザー。
ロンドンのElectronic Music Studios(EMS)は、普通のミュージシャンにも手が届くシンセサイザーを目指した。通称「プットニー」ことVCS3は木製ケースに収まり、前面に16×16のマトリクスを備える。行が信号源、列が行き先で、交点にピンを差すと両者がつながる。ケーブルのないモジュラーシンセであり、本格的なモジュレーション・マトリクスの先駆けでもあった。
オシレーターは音程が不安定なことで有名で、安定度は英国の天気とほぼ同程度だった。そのため旋律よりも宇宙的な効果音に向いていた。ピンク・フロイドの『On the Run』、ホークウインド、ロキシー・ミュージック時代のブライアン・イーノ、BBCラジオフォニック・ワークショップがまさにその用途で使った。ブリーフケース型のSynthi Aは1971年に登場した。