ダイアゴナルボード
チューリングのボンベを実験機から実用機に変えた、ゴードン・ウェルチマンの追加装置。
ダイアゴナルボード(対角盤)は、1940年にゴードン・ウェルチマンがボンベに加えた配線マトリクスである。チューリングの原設計はエニグマの設定の推測を検証するものだったが、偽停止があまりに多く、ほとんど使い物にならなかった。ウェルチマンは、エニグマのプラグボードが相互的であることに気づいた。AがBに接続されているなら、BもAに接続されている。この対称性を機械にフィードバックできる。
全文字の組を交差するように、つまり「対角線状に」結線することで、一つの推論が仮定の網全体に伝わるようになった。偽停止は大幅に減り、ボンベは初めて、一日分のエニグマ通信に対して大規模に運用できるようになった。計算力の力押しより、システムの構造についてのたった一つの洞察のほうが価値を持つという、教科書的な例である。