Bombe
詳細情報
- 作者
- Alan TuringとGordon Welchman、製造は英国Tabulating Machine Company
- 公開年
- 1940年
- 種類
- 電気機械式の暗号解読機
- 先行
- ポーランドのbomba kryptologiczna(1938年)
エニグマを「解いた」というより、不可能な設定を片端から消去し、当て推量の余地が残らなくなるまで絞り込んだブレッチリー・パークの機械。
手法は、推測した平文の断片、つまりクリブから始まる。ドイツ軍の通信は、天気報告や「Keine besonderen Ereignisse」(特記事項なし)で始まることが、都合よく多かった。エニグマは文字をそれ自身に暗号化できないので、クリブが暗号文のどこにありそうかを絞り込める。ボンブはその文字の仮定を電気的な含意の回路としてつなぎ、36組のローターを可能な設定すべてにわたって回した。連鎖のどこかで矛盾が出れば、その設定は却下される。機械が止まるのは、自分自身を反証できなかった箇所だけである。
原理は1939年にTuringが素描した。翌年Gordon Welchmanが加えた対角盤は、ひとつの仮定から引き出せる推論を何倍にも増やし、実用上は「面白い装置」と「使える装置」を分けた。最初の機械Victoryは1940年3月に完成し、終戦までに英国で約200台が稼働した。運用の多くはWRNS(女性海軍部隊)の隊員が担った。
名前はポーランドのbomba kryptologicznaから受け継いだが、原理は違う。ポーランド側が突いたのは二重に送られるメッセージ鍵の欠陥で、ドイツは1940年にこれを修正した。英国のボンブは戦後すべて解体された。動作する復元機は2007年にブレッチリー・パークで完成している。