決定論的シミュレーション
同じ入力からどのマシンでもビット単位で同一の結果を出すよう作られたゲームループ。ロックステップ方式のマルチプレイやリプレイの前提条件である。
同じ入力を与えた二台のコンピュータが同じ状態に達するなら、ネットワークで送るのは世界全体ではなく入力だけで済む。『エイジ オブ エンパイア』や『StarCraft』のようなロックステップ型のストラテジーの土台である。実現は難しい。浮動小数点演算はCPUやコンパイラによって結果がわずかに異なり、ハッシュマップの走査順は一定しない。シードしていない乱数は、たちまち食い違う。
各スタジオは、固定小数点演算や厳密に固定した浮動小数点設定、決定的なコンテナ順序、シード付き乱数で対処する。同じ性質のおかげで、入力だけを保存して再実行する小さなリプレイファイルや、ロールバックネットコードも成り立つ。非決定的な行が一つあるだけで「デシンク」が起き、そのデバッグは悪夢になる。