デリバリー・バーサス・ペイメント(DvP)
証券と資金を同時に受け渡す、さもなければどちらも渡さないという原則。自分の分だけ渡して相手に逃げられる事態を防ぐ。
取り除かれるのは元本リスクである。買い手が支払ったのに売り手が引き渡さない、あるいはその逆、という事態だ。1992年にBISの決済システム委員会が三つのモデルを示し、今も標準的な参照枠になっている。モデル1は証券も資金も取引ごとにグロスで決済する。モデル2は証券をグロスで動かし、資金は日末にネッティングする。モデル3は両方をネッティングする。ネッティングを進めるほど必要な流動性は減るが、参加者が差引ポジションを賄えなくなったときの混乱は大きくなる。
欧州では、中央銀行マネー建てのDvPは2015年からほぼTARGET2-Securities上で行われ、証券口座と資金が同じ基盤に載っている。両方の脚が通貨である外為取引版が「ペイメント・バーサス・ペイメント」で、CLSが存在する理由はまさにこれだ。