ティアオフメニュー
上部に破線の「ミシン目」があるドロップダウンメニュー。そこをクリックすると、メニューが小さな独立ウィンドウとして切り離され、画面に残り続ける。
頻繁に使うメニューはパレットにしてよい、という発想である。HyperCardは1987年にToolsメニューとPatternsメニューを切り離してカードの横に置けるようにし、OPEN LOOKは翌年にピンで同じことを実現した(ピンを刺せばメニューが留まる)。Motif 1.2(1992年)はこの機能を、リソースXmNtearOffModelとともにティアオフとして採用し、破線が標準的な見た目になった。Window MakerはNeXT流に、タイトルをドラッグするとすべてのメニューを切り離せた。
最も広まったのはTkで、すべてのメニューが既定でティアオフ可能となり、先頭に破線の行が付いた。tkinterを使うPythonプログラムのほぼすべてにtearoff=0という行があるのはそのためで、何世代ものプログラマがこの機能の名前を「無効にする」ことで覚えたことになる。GTKのGtkTearoffMenuItemは2012年に非推奨となり、GTK 4で削除された。切り離したメニューはどこか仮の存在に感じられ、多くのプログラムでドッキング可能なツールバーやパネルがその役目を引き継いだ。