TARGET2(ターゲット・ツー)
ユーロシステムが運営する、ユーロ建て大口決済向けのRTGSシステム。2023年に後継のT2へ置き換えられた。
名称はTrans-European Automated Real-time Gross settlement Express Transferの略で、どう見ても略称から逆算して作られた頭字語である。最初の版はユーロ導入と同時の1999年に稼働したが、実態は各国のシステムをつなぎ合わせた寄せ集めだった。2007年11月から稼働したTARGET2は、これをイタリア、フランス、ドイツの中央銀行が構築した単一の共通基盤に置き換えた。銀行間決済、中央銀行の金融政策オペレーション、そして事実上ユーロ圏全体の流動性が、ここで決済された。
決済業界の外では、TARGET2残高で有名になった。資金が南欧からドイツへ流れるときに生じる、各国中央銀行間の債権・債務である。ドイツ連邦銀行の債権は1兆ユーロを超え、ユーロをめぐる議論の攻撃材料となった。2023年3月、TARGET2はISO 20022を採用するT2に置き換えられた。