シングルイベントアップセット(SEU)
荷電粒子がたまたまトランジスタを通過したせいでビットの値が変わる現象。バグもなく、責めるべきコードもない故障だ。
電離粒子がシリコン中に電荷の軌跡を残し、それがメモリセルやフリップフロップを反転させるほど大きければ、ソフトエラーが起きる。回路は損傷せず、データだけが誤る。宇宙空間ではごく日常的な現象だ。地上では宇宙線由来の二次中性子が大半を占め、発生率は高度が上がるほど、またトランジスタが微細化するほど高まる。
最もよく引用されるのは、2003年ベルギーのスハールベーク市の選挙で、ある候補者にちょうど4,096票が余分に入った事例で、原因は1ビットだった。対策には、ECCメモリ、バックグラウンドで読み出して訂正するスクラビング、互いを検証するロックステップコア、三重冗長化があり、最後の手段として、結局固まったものを再起動するウォッチドッグもある。