サイドチェイン・コンプレッション
処理対象とは別の信号を基準に、コンプレッサーがいつ圧縮をかけるかを決める手法。
通常のコンプレッサーは自分の入力だけを監視する。外部のキー入力を与えると、代わりに別の信号、たとえば司会者のマイクやダンストラックのキックを監視し、その信号が現れるたびに音楽を押し下げる。ラジオやポッドキャストではダッキングと呼ばれ、誰にも気づかれないことが目標になる。
ダンスミュージックは、気づかれることこそを狙いにした。キックでミックスをキーにして長めのリリースを設定すると、トラック全体がリズムに合わせて呼吸する。フレンチハウスや2000年代前半のEDMを決定づけたポンピングサウンドで、今では本物のコンプレッサーではなくボリュームカーブで偽装されることも多い。キーの経路にフィルターを挟んだ同じ発想が、ディエッサーとキー付きノイズゲートを成り立たせている。