セットアップ時間とホールド時間
フリップフロップの入力に課される二つのタイミング要件。データはクロックエッジの前も後も一定時間安定していなければならない。どちらを破ってもメタ安定になる恐れがある。
肝心なのは、二つの違反がまったく違う振る舞いをすることだ。セットアップ違反は信号が間に合わなかったことを意味し、クロック周期の長さの問題なので、クロック周波数を下げれば消える。プロセッサが最高速度を保てないときに起きているのはまさにこれである。ホールド違反は逆で、エッジの直後にデータが変わってしまったことを指し、クロック周期には依存しない。遅いクロックにしても全く効果がない。直すにはデータ経路に遅延を挿入する。したがって、ホールド違反がシリコンまで漏れ出したら回避策はなく、そのチップは単純に壊れている。静的タイミング解析は、すべてのプロセス・電圧・温度コーナーで両方を検査する。