リチャード・ケマラー
隠れチャネルを、誰かがたまたま見つけてくれるのを待つのではなく、体系的に探す方法を世に送り出したUCSBの教授。
隠れチャネルとは、本来は通信に使うはずのないもの、たとえばファイルが存在するかどうか、CPUが忙しいか暇かといった状態を介して情報を漏らす経路である。1983年にケマラーが考案した共有リソース行列は、共有されているすべてのリソースと、それぞれの属性を読み取り・変更できる操作を一覧にする。一方が書き込み、もう一方が読み取れるマスはすべて、隠れチャネルの候補になる。この手法は、米国のオレンジブック基準による評価で標準的な手順となった。
セキュリティカーネルや暗号プロトコルの形式仕様と検証、さらに侵入検知のための状態遷移分析にも取り組んだ。カリフォルニア大学サンタバーバラ校では、ジョヴァンニ・ヴィーニャとともに、学界でも指折りの多産なセキュリティ研究グループを築いた。