完全秘匿性
暗号文から平文についての情報が一切得られない暗号の性質。
クロード・シャノンが1949年の論文「秘匿系の通信理論」で定式化した。成立条件は、鍵が乱数で、メッセージ以上の長さを持ち、一度しか使われないこと。これを達成する方式として知られているのはワンタイムパッドだけで、その鍵は決して再利用してはならない。
実用的な暗号が計算量的な困難さに頼っているのは、この概念を見ればわかる。普通の通信に完全秘匿性は現実的でないため、現代の暗号は「攻撃者は試せるが、現実的な時間内には必ず失敗する」ことで満足している。