順序ディザリング
誤差を周囲に拡散せず、固定された閾値行列との比較で各画素の丸め方を決めるディザリング。独特の網目模様が出る。
順序ディザリングでは、小さな閾値行列(通常はベイヤー行列)を画像全体にタイル状に敷き詰め、各画素の値をその位置の閾値と比べる。閾値より上なら明るい点、下なら暗い点を置く。これらを合わせると、パレットにある以上の階調があるように目が錯覚する。量子化誤差を隣の画素へ送るFloyd–Steinbergなどのディザリングと違い、この方式には状態がない。各画素は自分の座標だけで決まる。
そのため高速で、並列化も容易で、再現性も完全だ。同じ行列なら毎フレーム同じパターンになり、フレーム間のちらつきも出ない。代償は、はっきりした網目や市松模様の質感である。1980年代風のこの見た目は、いまでは意図的な様式になった。現代のシェーダーでは、アルファテストによる安価な透明表現、滑らかなグラデーションの色縞の分散、本物のアルファ値では高くつく煙や影に使われる。