マルチスピード(SID)
プレイヤールーチンを1フレームに複数回呼び出し、SIDチップをより頻繁に更新するC64の音楽。
通常のC64の曲は、PALで毎秒50回のラスター割り込みから演奏される。これがビブラートやアルペジオ、フィルタースイープを変化させられる速さの上限になる。マルチスピードの曲は、たいていCIAタイマーを使ってプレイヤーを1フレームに2回、4回、あるいはそれ以上呼ぶ。その分、より速いアルペジオ、歯切れのよいドラム、なめらかなフィルター操作が可能になる。
代償はデモ全体が支払う。4倍速のルーチンはラスタータイムを4倍食い、その割り込みは正確なタイミングを要する他のエフェクトと共存しなければならない。こうした曲は抽出(リップ)も難しく、HVSCは再生速度を記録して、SIDPlayなどが4分の1の速さで鳴らさないようにしている。