メッセージ鍵
エニグマのメッセージ鍵は、通信ごとに無作為に選ぶ3文字で、2回続けて暗号化して送られた。
オペレーターは3文字をメッセージ鍵として選び、それを2回続けて打ち込み、基本設定(Grundstellung)で暗号化した。本文はそのメッセージ鍵を初期位置として暗号化される。繰り返しは伝送エラー対策のつもりだったが、暗号解読者に突破口となる構造を与えてしまった。
1932年、マリアン・レイェフスキは二重に暗号化された鍵に置換理論を適用し、ローター配線を知らないまま復元した。この洞察がポーランドのボンバ(bomba)の土台となり、英国のボンベはその系譜にある。メッセージ鍵は、小さな技術的隙でありながら、大きな結果を招いた。