Matchbox
2002年の携帯端末向けウィンドウマネージャ。240×320ピクセルに重なり合うウィンドウの余地はないため、すべてのウィンドウが全画面になる。
Matthew AllumはLinux搭載ハンドヘルド向けにMatchboxを書き、デスクトップの流儀がそこでは役に立たないと見抜いた。ウィンドウは移動も重なりもできず、アクティブなアプリが細いタイトルバーの下の領域全体を占め、ダイアログは上に積まれ、プログラムは並べるのではなく切り替える。パネル、アイコンのデスクトップビュー、スクリーンキーボードも付属し、メモリを節約し軽量なKDrive Xサーバー上でよく動くよう、すべて素のXlibで書かれた。
Nokiaは2005年、770 Internet TabletのMaemoの土台にMatchboxを選び、OpenMokoは携帯の環境をこれで構築し、Yoctoの参照UIであるSatoも今なおこれを動かしている。AllumはのちにOpenedHandへ移り(2008年にIntelが買収)、そこでClutterを書いた。このライブラリがGNOME Shellのウィンドウマネージャ Mutterを生んだ。その後スマートフォンが、Matchboxのモデルを名前も与えずに当たり前にした。一度に1つのアプリ、全画面、そして誰も指でウィンドウを引きずったりしない。