ルシファー
1970年代初頭の IBM のブロック暗号。民間初のファイステル暗号であり、DES の直接の祖先である。
ホルスト・ファイステルが1971年頃に IBM の研究所で、銀行データを守るために開発した。軍の外では暗号がほとんど存在しなかった時代の話である。複数の変種があり、最もよく知られるものは128ビットのブロックと128ビットの鍵を持ち、今日ファイステルの名で呼ばれるラウンド構造を採用していた。
米国国家標準局が連邦標準を探したとき、IBM は改良したルシファーを提出した。最終設計には NSA が関与し、鍵は56ビットに縮められ、S ボックスは差し替えられた。こうして1977年に DES が生まれた。のちに差分解読法が、元の S ボックスのほうが NSA のものより弱かったことを示した。NSA への疑念が半分しか当たらなかった、珍しい例である。