ジョゼフ・ボノー
パスワードが実際にどれほど弱いかを測り、それでも代替手段がどれも勝てない理由を示したアメリカの研究者。
ケンブリッジの博士課程でロス・アンダーソンの下にいたボノーは、約7,000万件のYahooアカウントの匿名化されたパスワードデータを分析する機会を得た。『The Science of Guessing』(2012年)によれば、アカウントごとに数回しか試せず、最も一般的な選択肢から順に当たる攻撃者に対して、実世界のパスワードが与える安全性はおよそ10ビット程度にすぎなかった。強度メーターの背後にあるエントロピーの式が示す値を、大きく下回る。
同じ年に出たのが、コーマック・ハーリー、ポール・ファン・オールスコット、フランク・スタヤーノとの共著『The Quest to Replace Passwords』で、35の代替手段を25の望ましい性質で採点した。すべての面でパスワードに勝つものはなく、ほぼすべてが導入しやすさの点で劣っていた。その後はEFFのテクノロジスト、教科書『Bitcoin and Cryptocurrency Technologies』(2016年)の共著者、ニューヨーク大学の教授となった。