ヘバーン暗号機
最初期のローター式暗号機の一つ。この発想を持っていたのは Enigma だけではなかったことを思い出させる。
アメリカの発明家 Edward Hebern は 1920 年代初頭に、内部配線を持つローターで換字を行う電気機械式の暗号機を作った。原理は Enigma と同じで、キーを押すたびにローターが回り、同じ文字でも毎回違うように暗号化される。Hebern が開発を進めていたのは、Arthur Scherbius が 1918 年に Enigma の特許を取ったのとほぼ同じ時期だ。
ヘバーン暗号機は Enigma のように軍の標準にはならず、Hebern の会社も商業的には苦戦した。それでもローター式暗号機の仕組みを学ぶ入口としては優れている。Enigma から Typex、SIGABA に至る後の設計は、どれも同じ基本の発想の上に立っているからだ。