IT用語集 › セキュリティ › ハゲリン M-209

ハゲリン M-209

セキュリティ Svenska → 更新: 2026-10-23
詳細情報
開発者
ボリス・ハゲリン、AB Cryptoteknik(ストックホルム)
年
1938年(C-38)、1942年(M-209)
種類
機械式野戦暗号機
製造
スミス・コロナ(シラキュース)、約14万台

第二次世界大戦における米陸軍の戦術暗号機。ストックホルムで設計され、タイプライター会社が製造した。

ボリス・ハゲリンは1930年代末、ストックホルムのAB CryptoteknikでC-38を設計した。米陸軍はこれをM-209として採用し、シラキュースのスミス・コロナ社に約14万台を作らせた。重さは2.7kg、手回しだけで動き、電源も電池もいらない。泥の中でも動くことが肝心だった。

仕組みはローター式暗号機ではない。位置数26、25、23、21、19、17の6枚の鍵車は互いに素なので、パターンが繰り返すまでに101,405,850文字かかる。鍵車から突き出たピンが、ラグケージの27本のバーのうちどれを動かすかを決め、動いたバーの本数がそのままシフト量となって、相互式のボーフォート暗号として適用される。平文と暗号文は5文字ずつのグループで紙テープに印字された。

安全性は意図的な取引だった。1943年にはドイツの通信情報部門が数時間でM-209の通信を読めたが、戦術命令は戦闘が終われば価値を失う。中隊レベルまで配備するという方針は、まさにその論理に立っていた。ハゲリンは1948年にスイスへ移ってCrypto AGを創業した。同社は2020年、数十年にわたり米CIAと西独BNDが密かに所有していたことが明らかになっている。

← 用語集に戻る