FEAL
1987年にNTTが発表したDESの高速な代替暗号。新しい暗号解読手法が次々に最初の腕試しをした「やられ役」として記憶されている。
清水明宏と宮口庄司は、1980年代の8ビットプロセッサ上でもソフトウェアで高速に動くFeistel型暗号を求め、DES流のテーブル参照をやめて加算と回転を使った。初期版は4ラウンド。1988年にバート・デン・ボーアが破り、ラウンド数と鍵長を増やしたFEAL-8、FEAL-N、FEAL-NXが出た。
だが、どの版も破られた。BihamとShamirは差分解読法を発表する際にFEALを実演の題材とし、松井充の線形解読法につながる研究もここから始まった。FEAL-4は数個の既知平文で解ける。実用では普及しなかったが、「やってはいけない設計」の教材としてはこれ以上のものがなかなかない。