Elephantディフューザ
BitLockerがAES-CBCに当初付け足した仕掛けで、セクタをかき混ぜ、1ビット反転させるだけで全体が壊れるようにした。
2006年、MicrosoftのNiels FergusonはWindows VistaのBitLockerの設計を公表した。セクタごとの鍵とのXORを行い、次にセクタ内のすべてのワードを互いに混ぜる鍵なしのディフューザAとBを二つ通し、最後に通常のAES-CBCをかける。目的は、セクタ全体を一つのブロックとする暗号に近づけることだった。素のCBCでは、攻撃者が暗号文の1ビットを反転すると平文の予測可能なビットが反転するが、ディフューザがあれば得られるのはただのノイズだ。
Ferguson自身、ディフューザに形式的な安全性証明がないことを率直に認めていた。FIPSの承認も受けておらず性能も落ちるため、Windows 8は2012年にこれを外し、Windows 10 1511が現在の標準であるXTS-AESを導入した。展性の面では、厳密には後退である。標準への適合という前進と引き換えにした。