ドットマトリクスプリンタ
縦1列に並んだピンでインクリボンを叩き、文字を小さなドットの集まりとして打ち出すインパクトプリンタ。
印字ヘッドには縦にピンが並ぶ。初期は9本、上位機種では24本で、ピンが個別に飛び出してリボンを紙に打ち付ける。ヘッドが横に走るにつれ、文字がドットの格子として現れる。ピンが多いほどドットが密になり、文書品質に近づく。1980年のEpson MX-80は、ホームコンピュータの机の定番となった。
強みは融通の利く点にある。グラフィックスやバーコードも印刷でき、ピンが実際に叩くので、カーボン紙を通して複数枚を一度に複写できた。この特技のおかげで、インクジェットやレーザーが家庭を席巻した後も、倉庫、作業場、レジなどで生き延びた。あの甲高く震えるような音は、ある世代にとって、コンピュータが働く音そのものである。