ディリー・ノックス
第一次大戦ではドイツ海軍の暗号を、第二次大戦ではアプヴェーアのエニグマを破った古典学者。
ディルウィン「ディリー」・ノックス(1884〜1943)は、本職はケンブリッジの古典学者でパピルス学者だったが、英国で最も鋭い暗号解読者の一人となった。第一次世界大戦では伝説的な40号室でドイツ海軍の暗号に取り組んだ。両大戦の間から第二次大戦にかけてはブレッチリー・パークに加わり、機械に頼らず手作業でエニグマを攻める「rodding」などの手法を考案した。
最大の功績は、プラグボードのないエニグマ系統の解読にある。1941年のマタパン沖海戦に先立ってノックスの班が破ったイタリア海軍の機械と、ドイツ軍情報部アプヴェーアのエニグマだ。若い女性たち、通称「ディリーの少女たち」を率い、癌で亡くなる1943年2月の直前まで働き続けた。亡くなる間際に叙勲の知らせが届いた。