バブルメモリ
1970年代に「万能メモリ」と期待された記憶素子。結晶内の磁気バブルを動かしてデータを保持し、可動部がなく、電源なしでも内容が消えない。
ベル研究所のアンドリュー・ボベックは、ガーネットの薄膜に小さな円柱状の磁区、つまり「バブル」ができること、そして回転磁界でそれをパターン化されたトラックに沿って動かせることを見いだした。データはバブルの有無として記録され、電源を切っても残る。機械的に動く部分がないため、振動や埃にも強い。
業界はハードディスクとRAMの両方を置き換えると予測した。ところがDRAMとディスクの価格低下のほうが速く、インテルは1980年代半ばに7110を終息させた。残ったのは、コストより堅牢性が優先される産業用コントローラ、軍用機器、一部のアーケード機などのニッチ市場だった。