ブーメラン接続性テーブル(BCT)
2つの半分が出会うS-boxを、ブーメランが無事に通り抜ける正確な確率を与える、S-box上の表。
ブーメラン攻撃は2つの短い差分をつなぎ合わせるが、その継ぎ目は昔から弱点だった。解析者は両半分が独立だと仮定していたものの、2011年にショーン・マーフィーが、発表済みのブーメランの多くは、中間のラウンドで差分同士が矛盾するため不可能であることを示した。逆に、継ぎ目が予想以上にうまく働く場合もあった。
この問題に決着をつけたのが、Eurocrypt 2018のカルロス・シッド、Tao Huang、ティエリー・ペラン、佐々木悠、Ling Songらである。BCTは、入力差分と出力差分のあらゆる組について、ブーメランが戻ってこられる値の数を数える。不可能な場合も「ただで得をする」場合も捉えられ、計算コストはDDTと同程度に安い。今ではS-box設計の標準的な道具立ての一部になっている。