アンティキティラ島の機械
詳細情報
- 製作時期
- 紀元前100年頃
- 種類
- アナログ計算機構
- 発見
- 1901年、アンティキティラ島沖のローマ時代の難破船から
紀元前100年頃の青銅製の歯車仕掛けで、天体の位置を計算した。以後14世紀のあいだ、これに匹敵する機械は地上のどこにも作られなかった。
1901年に海綿採りのダイバーが引き上げた塊は、数十年にわたって博物館で、歯が数本突き出た腐食した石灰岩のように見えていた。少なくとも30枚の歯車がかみ合っていることを示したのは、1974年のデレク・デ・ソーラ・プライスである。2005〜2006年にはX線断層撮影によって、開けることなく内部の銘文が読み取られた。
プログラム可能という意味での計算機ではない。やることはひとつで、それを極めて高い精度でこなした。ハンドルを回して日付を合わせると、文字盤が太陽と月の位置、月の満ち欠け、4年周期の競技会、サロス周期に基づく日食予測を示す。偏心してかみ合う一対の歯車が、軌道上での月の速度ムラを再現していた。
厄介なのは、中世後期の天文時計まで似たものが現れないことだ。工房の伝統がまるごと跡形もなく消えたのか、それともロドス島の誰かが同時代人よりはるかに先を行っていたのか。