ワールウィンド(Whirlwind)
詳細情報
- 開発者
- ジェイ・フォレスター(MITサーボ機構研究所)
- 公開年
- 1949年(初のプログラム実行)
- 種別
- リアルタイムコンピュータ
- 語長
- 16ビット
- 所在地
- マサチューセッツ州ケンブリッジ、MIT
パイロットがシミュレータに座っている間に答えを返すために作られ、その過程でリアルタイム計算を発明してしまった機械。
計画は1944年、海軍向けの飛行訓練装置「航空機安定性・操縦解析装置」としてMITで始まった。ジェイ・フォレスターは翌年、アナログ方式では別の機体に合わせて再構成できないと結論し、全体をデジタル機として作り直した。決め手は語長で、16ビットは高速に計算するには十分でも、科学計算の精度にはまるで足りない。ワールウィンドは精度を犠牲にして応答時間を取った。1940年代後半の他の機械とは正反対の選択である。最初のプログラムは1949年に動き、毎秒およそ2万回の演算をこなした。
難所は記憶装置だった。静電記憶管は交換が追いつかないほど壊れ、フォレスターは磁気コアメモリを開発して1953年に導入した。速度は倍になり、保守の手間もほぼなくなり、以後20年間コアが標準となる。CRTディスプレイとライトガンも備え、人がテープを読むのではなく画面上の答えを指し示す、最初のインタフェースにもなった。設計はそのまま防空システムSAGEへ引き継がれ、費用は予算をはるかに超えた。